Saturday, 11 March 2017

Manuscript of Quantum Theory for Language written in Japanese 2003


Manuscript of Quantum Theory for Language written in Japanese 2003 is the draft paper for Quantum Theory for language written in English at 2004. The manuscript has first printed out at Web.
以下に示す「言語の量子理論」は、英文で書かれたQuantum Theory for Language の草稿となるもので、2003年3月に長野県白馬の白馬アルプスホテルで書かれたものである。発表するのは今回が初めてである。いままで発表しなかったのは、この草稿がまったく資料のないホテルの部屋できわめて短時間のうちに書かれたものであり、そのためその内容が非常に直感的で、通常の論考とは異なる、私にとってはかなり先鋭的なものであったためである。しかも論考は途中で終わり未完のままである。2003年12月に或るシンポジウムで発表するためにこの草稿をもとに書き上げたQuantum Theory for Languageでは、論考の趣旨はほぼ一貫しながらもその表現をより穏やかなものにした記憶がいまもはっきりと残っている。しかし現在この草稿を読み返してみると、私が2003年当時気にした直感性や先鋭さは、やはり私の言語論の本質に深く根ざしたものであり、ほぼ十年におよぶ言語に関する数学的な記述を経て振り返ると、私が今なお書き残しているもっとも重要ないくつかの主題は、ほぼこの草稿に記されたものであることを私はあらためて確認するに至っている。言語の量子化、量子の出現と消滅、量子の接合と階層、量子集合体、量子群の進行と階層、陽性量子と陰性量子、量子の意味とエネルギー。いずれも私にとって、依然として未知であり魅惑的であり続ける。今後私はふたたびこの草稿の位置にもどり、あらためてみずからの思考を紡いてゆくことになるであろう。老年の今となっては、本質は形態に先行し、もっとも表現したいものを、私にとってそれにもっともふさわしい方法で記述してゆくこととなるであろう。いくばくかの時間がなお残されているのであればだが。二十歳のころ恩師が教えてくれた句は今もそのまま生きている。いざゆかん雪見にころぶところまで。
2015年3月23日、東京にて記す。


Tokyo
11 March 2017

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